
HMBプロテインについて

筋肉を大きくするには、筋肉に負荷を与えてパンプアップ(筋肉の中の血液やリンパ液が増えてふくらむ現象)を起こすことが重要だと言われている。
またトレーニングをした後、脳からの指令で筋肉が修復され、より強化されていくことも、筋肉増大につながっていく。
これらの作用をサポートしてくれるのが、このHMB。
HMBとは、「β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸」の略。
筋肉づくりのために重要な栄養素となるアミノ酸の一種「ロイシン」の代謝物。(細胞や生体内で起こる化学変化で、これにより重要な生命過程に必要とされるエネルギーおよび基礎物質が生成されるときににかかわる物質)
通常、体の中にあるロイシンが代謝されないとHMBは作られないのだが、国が推奨する栄養バランスの良い食事をきちんととっている人でも、筋肉づくりに効果的な量の5%ほどしか得られていないという。
では、プロテインとはどういった違いがあるのだろうか。
プロテインは、飲んだ後にまずペプチドに分解され、それがアミノ酸に分解されてから筋肉に作用する。
しかしHMBの場合、飲めばそのままダイレクトに筋肉に作用する。

HMBの効果・役割
HMBの効果1:「筋肉を作れ!」と指令を出す。
HMBは摂取することにより、脳に対して「筋肉を作れ」という指令を出します。
筋肉は筋トレなどの運動により刺激を加え、そこに十分な栄養と休養を与えることで回復し、成長していきます。
筋肉を作るために必要な栄養素の代表例として、たんぱく質があります。
このたんぱく質を多く含むサプリメントこそがプロテインになります。
HMBはあくまでも脳に対して筋肉を作るように指令を出すという、いわば現場監督のような役割を担うのであって、筋肉を作るための作業員ともいえるたんぱく質が無ければ、筋肉を作ることができません。
HMBの効果2:「筋肉を分解させるな!」と指令を出す。
その他のHMBの効果としては、筋肉の分解抑制効果があります。
筋肉は常に合成と分解を繰り返していますが、体内のエネルギーがなくなってしまうと、筋肉がアミノ酸に分解されて、それがエネルギーとして使われてしまいます。
筋肉が分解されてしまうと、せっかく鍛えたものが無駄になってしまいます。
HMBを摂取することにより、筋肉の分解を促進する回路の働きを弱めることができますので、筋肉を作るだけでなく、守る効果も期待できます。
HMBの効果3:筋肉の疲労を軽減する効果
また、HMBには筋肉の疲労を軽減する効果も期待できます。
筋肉のリカバリーを早めることで、次のトレーニングでのコンディションを整えることができ、質の高いトレーニングができるようになる他、怪我の予防にもつながります。

HMBの効果を実感する方法
■実感するための前提条件
- しっかりと運動をして筋肉に刺激を入れること
- プロテイン(たんぱく質)をしっかり摂取すること
HMBを飲むだけで筋肉がつくということは決してないので、その点は注意しましょう。
では、HMBの何が「プロテインの20倍」なのでしょうか?
これは、1日に必要とされるHMBの摂取量(1500㎎~3000㎎)をプロテインだけで摂取しようとすると、20杯ほど飲まなくてはならないということです。
ですので、HMBにプロテイン20杯分のたんぱく質が含まれているということではありません。
1日のHMBの推奨摂取量は、1500㎎から3000㎎
HMBと相性の良い栄養素として、クレアチンがあります。
クレアチンはアミノ酸の1種ですが、摂取することにより最大筋力を発揮しやすくなり、トレーニングの質を高めてくれます。
クレアチン単体でも効果を発揮してくれますが、HMBと一緒に摂取することでさらに高い効果を発揮すると言われています。